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***



「東宮、」


俺はやはり爽川のあの最後の言葉が気になり、目の前の東宮に声をかけた。


「何だ」


すると、東宮はやはり煩わしそうに俺の方を振り向いた。
俺はあのときの爽川のことを東宮に話した。


本当は片岡や花の親衛隊隊長の瀬野先輩に話すべきだったのだろう。だが、俺はいち早く花の無事を確認したくて目の前の男に伝えた。


「ちっ、」


東宮は俺の話を最後まで聞くと、舌打ちをして足早にエレベーターに乗り込んだ。
俺も東宮の後に続くようにエレベーターに乗った。


 


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