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side.瀬野 瑞希



僕の親衛対象の花 めぐみ様はとにかく自分のことにたいして鈍い。というか、全く危機感がない。

今もめぐみ様の格好は少し大きめのシャツを着ているというのに、見えるのも気にせず堂々と脚を組んで座っている。それがカッコいいし僕がめぐみ様を好きになった理由なんだけど・・・他の生徒がギラギラした目でめぐみ様を見ていることを理解してほしい。


「瑞希ちゃん」

「はい。どうなさったんですか?」

「俺が攻めて行ったらどうなるかなー?」

「・・・、」


ゲームが始まった今も呑気にそんなことを言っている始末だ。
ちなみにここは僕たち桃団の陣地である屋上だ。他の団もどこか学校の一部を陣としているらしい。


「めぐみ様、お願いですからそれだけはやめてください」

「だって暇なんだもん。夕陽にでも電話しようかなぁ」


本当に困った人だ。
この前も急に髪が短くなっていて、理由を聞けば「イメチェンだ」の一言だけ。あれだけ大事にしていた髪をめぐみ様がいきなり切るなんてありえないことだ。


「鷹野様」

「・・・なんだ」


俺は暇を持て余しているめぐみ様を横目に、めぐみ様が気を許しているらしい鷹野 蓮に声をかけた。


「めぐみ様のこと守ってくださいね」

「別に、初めからそのつもりだ」


僕がお願いすると、鷹野は一気に顔を真っ赤に染めてそう言った。


「たーかーのー!ちょっとそこら辺見てきてよ。敵やっつけて来い!」


本当にめぐみ様には困ったものだ。



 


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