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団のところに戻った俺は、充や瑞希ちゃん、爽川と鷹野に協力してもらって全員に水鉄砲と桃色の絵の具のチューブを渡した。
絵の具を持ち歩くことで、もし水がなくなってもそこら辺の水道で水をいれることができるというわけだ。
「ルールは単純に相手に色付きの水をかけたらいいだけね。逆に他のチームの色の水が付いたらその時点で失格になりまーす。あと、団長が倒されたらその時点でその団はゲームオーバーになっちゃうからぁ。わかったー?」
俺がわかりやすく簡潔に説明すると、みんなは良い子のお返事で返してくれた。うん、何て馬鹿でいい子達なんだろうか。
「めぐ」
ルール説明が終わり、水鉄砲をクルクル回して遊んでいると充が心配そうに近づいてきた。
「なぁに?」
「俺は見回りあるから参加できねぇけど、絶対一人になんなよ」
「何言ってんの?充、大袈裟だってばー」
「阿呆か。今こんな格好してんだぞ?誰かに襲われる可能性だってあるだろ」
俺がケタケタと笑ってそう言うと、充を更にイラッとさせてしまったらしくデコピンされた。地味に痛い
「・・・、瑞希ちゃんもいるし大丈夫だよー。ね?瑞希ちゃん」
「はい。僕が命を懸けてめぐみ様を守りますので」
命を懸けては大袈裟だけど、充も瑞希の言葉を信じてくれたらしくそれ以上は何も言わずに風紀のところに行ってしまった。
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