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「・・・さてと、」


今日中にやらなきゃいけない仕事を終わらせ、俺は鞄を持って立ち上がった。


「俺、これ風紀に届けて帰るね」

「・・・じゃ、僕も帰る」


俺がそう言うと、俺と同じく仕事をしていた夕陽がそう言って机の上を片付け始めた。


「お前ら帰るのか!?なら、俺も!!」

「いや、これ届けなきゃだからごめんね」

「・・・わかった!また今度一緒に帰ってやるからな!!」


俺がやんわりと断ると、黒マリモはそう言ってえっへんと威張っていた。
周りの副会長たちは「大和は優しいですね」とか言って褒めてるし


「・・・夕陽、行こ」

「うん」


俺はアホらしくなり、夕陽と一緒に生徒会室を出た。



「そういえば、夕陽」

「なに?」

「朝陽は一緒に来なくてよかったの?」

「別に。いつも朝陽と一緒にいるわけじゃないし」

「ふぅん、」


この双子は前からそんなに仲がよかったわけじゃないが、黒マリモが来てからはあまり一緒にいるところを見かけない。



 


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