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「めぐみ様!」
「げっ・・・瑞希ちゃん。帰ってきてたんだ」
クラスのところに戻ると、とてもお怒りの様子の瑞希ちゃんがいた。
睨んでるのは俺の隣に鷹野と黒神がいるからだと思うんだけど・・・
「何してるんですか。あれほど気を付けてと言ったでしょう」
「瑞希ちゃんこれはね不可抗力っていうんだよー?」
「めぐみ様が注意していれば「あー!お前、まだめぐみに付きまとってるのか!!」
あー、瑞希ちゃんのお説教が始まるー・・・と思っていると、いきなり黒神がそれを遮ってそう言った。
「お前等がいるからめぐみはしたくもない女装なんかしてたんだぞ!?」
「僕たちは別にめぐみさまに女装を強制したりなんかしてません」
「何言ってんだよ!めぐみは女装やめれてよかったって言ってるんだぞ!!」
「・・・僕はめぐみ様の親衛隊隊長です。誰よりもめぐみ様のことをわかっていると思っています」
瑞希ちゃんは黒神の言葉に一度俯くと、顔を上げてキッと黒神を睨んでそう言った。
「めぐみ様、行きますよ」
「え?」
「次、借り人競走です」
「あ、そうだっけ?」
瑞希ちゃんは黒神に有無を言わせず俺にそう言うと、俺の手を引いて黒神を無視して歩き出した。
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