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「めぐみ!」
しばらく鷹野くんと話していると、向こう側から聞きたくないうるさい声が聞こえてきた。
「・・・なぁに、?」
「俺の言った通り、本当の姿に戻った方がよかっただろ!?」
いきなり俺に近づいてきた黒神はなんとも嬉しそうにそう言ってきた。
「・・・うん。君に言われて目が覚めたよ。ありがとう」
「やっぱりな!!めぐみ、俺に惚れてもいいんだぜ!?」
「あはっ、それはないよー。じゃあ、俺行くねー?」
これ以上黒神と一緒にいたくなくて、そう言って鷹野の手を引いてその場を去ろうとした。
「待てよ!!」
が、なぜか黒神に腕をつかまれて止められてしまった。
「なんなのー?早く戻らないと充が心配するんだけどー?」
「何で蓮も一緒にいるんだよ!?」
「え、だって同じクラスだし?」
「それなら、俺だって同じクラスだろ!!」
「・・・え、」
あー、忘れてた。こいつ、同じクラスだったんだっけ?最近出てないからすっかり忘れてたわ。
結局、黒神を引き離すことが出来ず、俺は仕方なく鷹野と黒神とクラスのところに戻った。
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