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「花くん」
すると、瑞希ちゃんがいなくなったのを見計らったかのように爽川が俺に近づいてきて、俺の隣に腰を下ろした。
「なに?どうかしたの、爽川」
「特に用はないけど、いいだろう?折角、生徒会の仲間なんだから仲良くしようよ」
「・・・、」
やっぱり、胡散臭い。なんだろう、この笑顔。前副会長みたいなんだよね
「花くん、髪切っちゃったんだよね。勿体ないな」
「っ、・・・さわらないでくれる?」
俺が無視を決め込もうとして、俯いた瞬間、爽川が俺の短くなった髪を触り始めた。
俺はパシッと爽川の手を払って、爽川を睨み付けた。
「そんなに警戒しないでよ。俺、花の髪質好きなんだよね」
「っ、「触んな、爽川」
爽川が懲りずに俺の髪に触れようと手を伸ばしてきたので、払おうとした瞬間、俺と爽川の間に誰かが入ってきて、爽川の手を掴んだ。
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