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「めーぐーちゃーん!」
「待ってたよ、ひぃ」
「うわあ!?めぐちゃん失恋したの!?」
俺の部屋に入ってくるなり、俺の髪を見てすっとんきょうなことを言ってきたのは双子親衛隊隊長の柊だ。
「ひぃ、黙って俺の髪整えて」
「え、でもこれもうボブとかいうレベルじゃなくなっちゃうよー?めぐちゃん癖っ毛の天パだからクルクルになっちゃうよー?」
俺がそう言うと、柊は俺の髪を物珍しそうに触りまくり好き勝手言い始めた。
「うん、もうなんでもいいよ。とりあえずこれじゃさすがに格好悪いもん」
「別にやってあげてもいいけどー、こうなった理由を教えてくれるかなめぐちゃん?」
「うっ・・・わかったよ。教えるから先に整えてー」
「よっし、任せなさーいっ!」
俺がしぶしぶそう言うと、柊は嬉しそうに腕捲りをしてどこから取り出したのか散髪セット的なものを用意し始めた。
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