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「うわあ、整えたつもりだったけどグッシャグシャじゃん」


寮の部屋に帰って鏡を見ると、あの空き教室で整えたはずの髪の毛は見るも無惨なものだった。


「こういうとき、庵兄がいてくれたらいいのに・・・」


いつもは長期休暇などで家に帰ったときに庵兄が毛先を揃えたり、整えてくれるので自分ではどうにもできないのだ。


「あ、そうだ」


鏡の前で唸っていた俺は、手先の器用なある人物を思いだし、おもむろに携帯を取り出してその人に電話をかけた。



 


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