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「めぐみ?どこ行くの?」
ある程度生徒会のことで話し合いが終わり、生徒会室を出ようとすると夕陽に呼び止められた。
振り向くと、怪訝そうな顔をしている夕陽が。
「散歩だよ」
「危ないでしょ!」
「大丈夫だよ。俺強いから」
「そういう問題じゃないでしょ!」
俺は夕陽が後ろで怒鳴っているのを無視して生徒会室を出た。
なんか夕陽、口煩くなってきてない?
そんなことを思いながら屋上に行くと、そこには見たことのある生徒がいた。
「あれ、鷹野じゃん」
「あ?・・・花か」
そこにいたのは黒神の取り巻きで一匹狼の鷹野 蓮だった。
そういえば最近は黒神と一緒にいなかったな。
「何してんの?あ、隣座るよ」
「は?」
俺は鷹野が驚いているのを気にせず、隣に腰を下ろして生徒会室から持ってきたクッキーを取り出した。
「鷹野もいる?特別に一個あげるよ」
「あ?ああ・・・」
鷹野は俺が目の前にクッキーを差し出すと、驚いたような顔をしながら受け取っていた。
なんだ、黒神がいなかったら案外いい子じゃんこいつ。
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