18
だが、そのつかの間の幸せさえ長くは続かないようだった。
「・・・ない、」
「めぐ?どうした?」
あの事件から数日が経ち、生徒会の仕事もだいぶ片付いたので久しぶりに充と授業に出ていた時だった。
俺たちは体育のあと着替えようと教室に戻ってきて、ロッカーに置いておいた制服を取り出そうとした。のだが、それがなくなっていたのだ。その代わりというのかこの学校の指定の制服・・・男子の制服が入っているのだ。
「え、ちょ、なんで、?」
「めぐ?」
「充、制服なくなった・・・」
制服だけではない。体育だからと思い外しておいておいたアクセサリー類も全てなくなっているのだ。
「もしかしてストーカー野郎の仕業か?」
「・・・わかんない。でも、ストーカーがわざわざこれ置いてく?」
盗られただけならストーカーと考えてもいいのだが、男子の制服が置かれているとこを見るとストーカーの仕業じゃない気がするのだ。
「ていうか・・・あのアクセサリー、親衛隊の子達からもらったやつなのに」
「・・・オマエの怒りの矛先はそっちに行くのかよ」
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