15
それから、充と相楽先輩が柊の指示にしたがって隠しカメラをすべてはずしてくれた。
「めぐみ様っ・・・申し訳ございません」
「謝らないでよ。瑞希ちゃんは悪くないんだから」
「いえっ・・・僕はめぐみ様を守るのが役目なのです。それなのにっ・・・!」
そう言って自分を責めている瑞希ちゃんは今にも泣き出しそうだ。
「・・・瑞希ちゃーん?泣かないでよ」
「っ、めぐみ様ぁ、」
「ごめんね。俺のために泣いてくれてありがとう」
「次からは、なにかあったら真っ先に報告してくださいよっ、!」
「ふふ、わかってるよぉ」
自分のことを心配して自分のために泣いてくれる人がこんなにいることが嬉しく、俺はつい笑ってしまった。
[ 156/271 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
戻る