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「「めぐみ様!」」
「めぐちゃーん!」
しばらくして俺の部屋にやって来たのは、瑞希ちゃんと棗先輩、そして双子の親衛隊隊長の青居 柊(あおい ひいらぎ)だった。
「えーと、なんで瑞希ちゃんたち?」
「あれ?俺が用あったんは青居だけやったんやけどなぁ」
どうやら瑞希ちゃんと棗先輩がいることに相楽先輩は驚いているようだ。
「青一人をめぐみ様に会わせるわけにいきませんから」
「青居は馬鹿ですからね」
「なにそれぇ!?瑞希も棗先輩もひどーいっ!」
この馬鹿・・・柊はもともと朝陽が好きだったらしいのだがなぜか今となっては俺に好意を寄せているのだ。
柊は俺と同じ学年で、親衛隊隊長の割にはチャラくて馬鹿だと有名だ。
「ひぃ、ちょっと静かにしてな」
「めぐちゃん!」
「ほら、オマエ相楽先輩に呼ばれて来たんだろ?」
「あ、そうだった!」
柊は俺が名前を呼ぶと嬉しそうに抱きついてきたが、そのあと自分が呼ばれた理由を思い出したのかいつもとは違い真剣な顔をした。
「・・・5、・・・いや6かな」
「そんなにあるんか?」
柊はくるりと部屋の中を見回すとわけのわからない数字を言い始め、相楽先輩以外の俺たちにはよくわからなかった。
「まず、寝室に1つと風呂場に1つ、玄関に1つと・・・あとはここに3つ」
「・・・それって、」
「うん、隠しカメラ」
青ざめた顔をした瑞希ちゃんがそう呟けば、柊はあっさりとそう言った。
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