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「充」


風紀室の扉を開けると、忙しそうに何かに目を通している充がいた。
その横には前委員長の相楽先輩もいた。


「夕陽?どうかしたのか?」

「いや、めぐみのことなんだけど」

「めぐ?アイツしばらく生徒会室に引きこもるって言ってただろ?」


僕の言葉を聞いた充は、キョトンとした顔でそう言った。
充のその言葉を聞いた瞬間、僕はとてつもなく嫌なものを感じた。


「・・・僕、めぐみに体調悪いからしばらく休むって言われたんだけど・・・」

「っ、!!」


今、自分が考えている嫌な予感を振り払うように僕がそう言うと、充はいきなり立ち上がってどこかに走り出した。


「ほら、松浪弟くんも行くで」

「っ、はい、」


呆然と動けないでいた僕は、相楽先輩にそう言われてようやく充の後を追うことができた。



 


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