19
「なーんか、2年ばっかりだね」
これからみんな役職を決めなきゃいけないんだけど、メンバーがメンバーなだけに困る。
「とりあえず、充が会長は決定だよね」
「俺、風紀委員長やるから」
俺がそう言うと、充は俺の言葉をばっさり切り捨てるかのようにそう言った。
「は?なんで!?」
「前から委員長に勧誘されてたんだよ。生徒会より風紀がいい」
「えー、じゃあ会長はどうすんのさ」
充は決めたら絶対に変えないし、充がこう言うってことはなにか考えがあるのだろう。
「めぐみがやればいいんじゃない?」
「それ、いい・・・」
「僕もいいと思うっ!」
「うん、俺も賛成かな」
夕陽がそう言うと、他の面々もなぜか嬉しそうに賛成した。ていうか、こいつらめんどくさいこと押し付けてるだけなんじゃないの?
「違うからね」
すると、俺の心を読んだかのように夕陽はそう言って俺を睨んできた。
「え?」
「確かに会長なんてめんどくさくてやりたくないけど、それだけでめぐみを推薦したわけじゃないからね。ちゃんと理由くらいあるし」
「・・・理由?」
「めぐみは親衛隊とも仲いいし、自分だけじゃなくて他の親衛隊とも交友持ってるでしょ?それに、一時期二人で仕事してたときも要領よかったし向いてると思うよ」
「いいんじゃねぇの?初の女装会長とかおもしれぇし」
「・・・わかったよー」
充が風紀委員長やるって言ってるし、それならいいかと思い、俺はしぶしぶ了承した。
[ 141/271 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
戻る