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「・・・なにこれ、」
食堂に行くと、所々から悲鳴のような叫び声が聞こえてきた。
「あ、瑞希ちゃん」
「・・・っ、めぐみ様!」
俺はキョロキョロと周りを見回し、ちょうど見つけた俺の親衛隊の隊長である瀬野 瑞希ちゃんに話しかけた。
「何なのこれ、何があったわけ?」
「あのっ・・・転入生が会長にキスされてっ、」
「会長が?ふぅん・・・」
会長がキスするってことは、どれほど可愛い子なんだろうか。
「めぐ、やめとけよ」
「え、なんで?」
興味津々で人混みの中に入って行こうとすると、充に腕を掴まれて止められた。
「あいつ、全然可愛くねぇから」
「充、見たの?」
「ああ、」
「そっか・・・」
充が可愛くないと言うなら可愛くないのだろう。充の目を俺は結構信用してるし、
転入生が可愛くないとわかった俺は、適当に空いている席に座ってご飯を食べることにした。
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