夕陽たちが見回りに戻り、俺は適当に接客をこなしていた。


「めぐ、お客さん」


一時、客足が絶え、ボーッと窓の外を眺めていると充にそう言われた。


「客?」


不思議に思いながらも充に言われた席に行くと、そこには俺の大好きな銀先輩と庵兄、章太郎さんがいた。



「銀先輩!」

「おう。随分と可愛い格好してんな」

「来てくれたんだ、嬉しい」


俺は銀先輩を見た瞬間、あまりの嬉しさに飛び付いてしまった。銀先輩も最初は抱き止めてくれていたのだが、何故か急に引き離された。


「・・・先輩?」

「めぐ、それ誰につけられた」


俺がキョトンとしていると、銀先輩の顔色は険しくなり、銀先輩は俺の首のところを手で指しながらそう言った。


「え?・・・っ、」


少し考えた俺は、銀先輩が指しているモノが昨日みーくんにつけられた痕なのだと気づいた。



 


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