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「・・・ってことは、会長がめぐみの初恋の相手なの?」
あれから、俺の部屋に行き、充と夕陽、静に根掘り葉掘り聞かれていた。
「あの会長がおまえの言ってた「みーくん」なのかよ?」
「うん。そうだよ」
俺がそう言うと、夕陽は驚いたような顔をしていて、充はよくわからず、静だけが悲しそうな顔をしていた。
「・・・静?」
「・・・めぐ、やだ、」
「やだって何が?静は俺の決めたことに文句言うわけ?俺の好きな人否定すんの?」
「っ、違う・・・!」
「じゃあ、祝福してよ。静」
「っ、めぐ、ばか、!」
静はボロボロと涙を流しながら、俺に抱きついてきた。
静の気持ちはわかってたつもりなんだけど、もちろん静の気持ちに答えられるわけもなく、今までうやむやにしていた。
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