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side.花 めぐみ


「・・・」

「・・・」


充に教室を追い出されて生徒会室に来たのはよかったんだけど、俺も会長も無言で生徒会室は重い空気に包まれていた。


「・・・花、」

「は、はい?」

「コサージュ、着けろ」

「・・・え?あ、はい」


すると、いきなり会長にそう言われ、俺は素直にコサージュを髪に着けた。

そうすると、会長はなぜか俺に近づいてきて、俺の隣に腰を下ろした。


「・・・会長、?」

「似合ってるな、めぇ」


不思議に思い会長を見ていると、会長は優しく微笑んで俺の頬を撫でてそう言った。


「・・・みー、くんっ・・・?」


その瞬間、俺の涙腺は崩壊し、ボロボロと涙を流しながら会長にそう問いかけた。


「ああ、・・・悪かった、見つけるの遅くなって」


会長・・・みーくんはそんな俺を困ったように見て、ぎゅうっと抱き締めてくれた。



 


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