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「花、これだろ?」


教室に戻り、裏で待機していた花のもとにコサージュを持っていくと、花は嬉しそうに笑って俺からコサージュを受け取った。


「会長、ありがとうございますっ・・・!」


花は俺からコサージュを受けとると、大事そうにそれを抱き締めていた。


「・・・会長、これじゃめぐ役に立たないんで生徒会室で休ませてやってください」


すると、後ろから花とよく一緒にいる奴が俺にそう言ってきて、俺も花の顔を見て頷いた。


「え、俺、大丈夫だよ」

「大丈夫じゃねぇよ馬鹿。涙でメイク落ちてるし目も腫れてるから客前になんて出せねぇよ」

「・・・でも、」

「いいから行ってこい!」


花は一瞬戸惑ったように俺を見ていたが、そいつにそう言われしぶしぶといった感じで頷いていた。



 


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