16
side.東宮 帝
文化祭当日。俺のクラスはホストクラブをしており、俺は耐えず客の相手をしていた。
「・・・、見回りの時間だ」
時計を見ると見回りの時間になっており、俺はクラスの奴にそう言い教室を出て花の教室に向かった。
「、・・・たぁ」
花を呼ぼうとすると誰かにぶつかり、そこにはメイド服姿のエロい格好をした花がいた。
よく見ると花は泣いているようで、理由を聞いてみると「大事な人からもらったコサージュをなくした」らしい。
俺はそれがあのときのコサージュなのだと思い、それを大事に持っていてくれたことが嬉しくて、花には悪いがつい口許が緩んでしまい、俺は泣きじゃくっている花を抱きしめた。
「めぇ・・・俺が見つけてやるから落ち着け」
「・・・へ、」
俺が花の耳元でそう言うと、花は案の定驚いた顔をしていて、俺はそんな花の頭を撫でて大和を探しに走った。
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