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こんにちは、南川律です。
春ですね、いちご牛乳と昼寝の季節ですね。
「・・・おやすみなさい。」
「寝るなばか!」
夢に身を任せ、机に伏した俺の頭を叩いたのは友人の鈴木和葉ちゃん。あ、ちゃんと男の子だからね。しかもちゃんなんか似合わないくらいの身長の、
とまあ、しぶしぶ和葉ちゃんに怒られて顔をあげると、教室の前にはなんとまあ黒いモジャモジャが、
「和葉ちゃん、なぁにあれ」
「転入生のマリモ」
「へぇ、マリモくんって言うんだあ。あ、いちご牛乳あげたらおっきくなるかなあ」
「やめとけ、いちご牛乳が汚染されんぞ」
「え、それはやだあ、」
「だろ。だから関わんな、」
「はぁい、」
和葉ちゃんの言うことは絶対なのです。
だって逆らったらあとが怖いんだもん←
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