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「はじめまして、南川先輩」
昼休みになり、食堂でお昼を食べていた俺たちの前にやって来たのは黒い艶やかな髪にオシャレな黒ぶち眼鏡をかけた男の子だった。
「・・・だあれ?」
「僕、村崎 雨っていいます。南川先輩に会いたかったんです」
村崎くんはそう言うと、「ここいいですか?」と人の良さそうな笑顔で天くんの隣に座った。
「律、こいつと知り合いか?」
「ううん、初めて会った・・・と思うんだけどお、」
そう。初めて会ったはずなのに村崎くんの顔がどこかで見たことある気がして仕方ないのだ。
「うーん、?」
そんな俺の様子を天くんはどこか楽しそうに見ていた。
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