11
「ふう、やっぱり少ないねえ」
俺の荷物といっても数枚の服と学校で必要なものしかなく、和葉ちゃん一人でおさまったのだった。
「律、どうする」
「ん?」
「眠いんだろ?ここで寝てるか?」
「和葉ちゃんは、?」
「俺は学校に戻って仕事するつもりだけど」
確かに眠い。最近、寝れていなかったし、和葉ちゃんがそばにいる安心感もともなってとてつもなく眠い。
「やだ、和葉ちゃんと一緒がいい」
だが、和葉ちゃんから離れてしまうと、すべてがなかったことになりそうで怖い。
「っ、・・・はあ、」
「かずはちゃん、?」
「風紀室のソファーで寝ろ。そこなら俺たちもいるし安心だろ?」
「、うん」
和葉ちゃんにはなんでもお見通しのようだ。俺は嬉しくなり笑顔で頷いた。
それから俺たちは一緒に風紀室に戻った。
[ 72/77 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]