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「律・・・おい、なんでてめぇが律に触ってんだ」
「いいだろ!!律が俺といたいって言ってるんだから!!なぁ、律!?」
「う、うん・・・和葉ちゃん、あ、愛斗も一緒にいいかなあ、?」
部屋を出る前に、マリモくんに愛斗と呼ぶように言われたのだった。
和葉ちゃんは疑り深そうに俺とマリモくんを睨んでいた。
「・・・っち、わかった。」
和葉ちゃんはしぶしぶといった感じで俺の腕を掴んで歩き出した。
「和葉!!律に触るんじゃねぇよ!!」
「何言ってんだてめぇ。おまえこそ律から離れろや」
和葉ちゃんはマリモくんの胸ぐらを掴み、そう言った。
「っ、和葉ちゃん、落ち着いて、」
「・・・もういい。」
俺をキッと睨むと、和葉ちゃんはマリモくんから手を離し、どこかに歩いていってしまった。
・・・さっきの和葉ちゃん、怖かった・・・あんな目初めて見た、
俺はそのままマリモくんに手を引かれて、よくわからないうちに食堂に着いていた。
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