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ふふ、おいしーい。和葉ちゃんと一緒だと食べれないから幸せえ。
「ほんま美味そうに食うな、りっちゃん」
「可愛いよね〜。あんなに幸せそうにするなら毎日食べさせてあげたいよね〜」
俺は周りの視線に気づかず、もぐもぐといちごパフェを頬張っていた。
「・・・律、」
「・・・ひぁっ・・・か、ずはちゃ、」
すると、後ろから地を這うような低い声が聞こえ、振り向くとこわーい顔をした和葉ちゃんが立っていた。
「おまえ、飯食ったのか」
「た、食べたよお、?」
俺は和葉ちゃんから目を反らし、そう言った。
「・・・嘘つくな。おまえが飯ちゃんと食ってパフェ食えるわけないだろ」
和葉ちゃんは呆れたように息を吐き、俺の頭を小突いてそう言った。
「西山と蓮見も、こいつに飯必ずし食わせてくれ。ほっといたらいちごしか食わねえからこのバカ」
「いや、そんなに食わへんと思わへんかったから」
「そうだよ〜、もっと早く言っておいてよ〜」
「忘れてたんだよ。・・・まさかと思って来てみれば、」
和葉ちゃんはそう言うと、俺の隣に座り、俺を睨んだ。
「やあ、ごめんってばあ・・・」
「りっちゃん先輩にそないに怒ったってきくわけないじゃないっすか。」
「うう、瑞希ちゃんひどおい・・・」
どこからやって来たのか、瑞希ちゃんが和葉ちゃんとは反対側の隣に座り、「僕がオムライス頼むんでちょっと食うてくださいよ」と言った。
パフェ一個食べたからお腹いっぱいなんだけどお・・・でも和葉ちゃんと瑞希ちゃんに怒られるのやだしい、
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