12
「あ、そおだ。戸田くん」
「どうしたの、律くん」
うーん、萌えというものを感知していなければ普通の男の子なんだけどねえ。
「コンビニ寄っていい?いちご牛乳買いたいから」
「うん、いいよ。」
教室に戻る前にコンビニの前を通ったので、俺は戸田くんとコンビニに入った。
「あれ?りっちゃんやん」
「あ、西山くん」
「同じクラスの戸田やんな?今日は鈴木が一緒やないん?」
西山くんは俺の隣にいる戸田くんを不思議そうに見てからそう聞いてきた。
「和葉ちゃんは仕事で忙しいみたいだからさあ。」
「そうなんか。あ、いちご牛乳買いにきたん?俺が買うたるわ」
西山くんはそう言うといちご牛乳を手に取り、戸田くんにも何かいるか聞いた。
「むふふっ・・・!さすが律くん!もう書記をクリアしてるとわ!噂では最近、チャラ男会計とも仲がいいとかっ・・・!」
あー・・・また、興奮モードに入っちゃったよ戸田くん。こりゃ、放置が一番だなあ
「西山くん、戸田くんは放っておいて大丈夫だよお。いちご牛乳ありがとお」
「お、おう、」
俺は、戸田くんの素顔に困惑している西山くんにそう言い、いちご牛乳を受け取った。
「んな、また後でな」
「うん、ありがとお」
コンビニを出た俺達は西山くんと別れ、興奮している戸田くんを正気に戻して教室に戻った。
[ 41/77 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]