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【Ritsu.side】


「あ!律!今から飯なのか!?一緒に食おうぜ!!」


和葉ちゃんに連れられて食堂へ向かっていると、マリモくんがクラスの爽やかくんと一匹狼くんを連れて前から歩いてきた。


「っ、・・・」


「別にわざわざ俺達と食う必要ないだろ。そいつらと食え」


「なんでそんなこと言うんだよ!!あ、もしかして俺が律だけを誘ったから嫉妬してるのか!?悪かったな!!和葉も一緒に食おうぜ!!」


・・・マリモくん、神経図太すぎるよねえ。おれ、和葉ちゃんに絶対あんなこと言えないもん。ほんと尊敬するよー


「っち・・・律、行くぞ」


和葉ちゃんはイライラしているのを普通に表に出し、そう言うと俺の手を引いてマリモくんから逃げるように食堂に入った。



「あ、おい!!どこ行くんだよ!!話してる最中にいなくなるなよ!!」


マリモくんもそう喚きながら俺達の後に続くように食堂に入ってきた。



「おい!!和葉!!聞いてるのかよ!?」


「・・・うるさい。なんだよ?俺はおまえと飯は食わないと言ったはずだ。目障りだからうせろ」


わー、和葉ちゃんったら不機嫌MAXじゃないかあ。どおすんの、誰がこれおさめると思ってるのさあ、



「さっきから黙ってればてめぇ、愛斗が誘ってんだから素直に受けとれや」


和葉ちゃんがマリモくんにキレると、マリモくんの後ろにいた一匹狼くんが和葉ちゃんにキレた。



うわー、勇気あるなあ。おれ、いまの和葉ちゃんにだけは絶対喧嘩売らないやー



「・・・杉浦、この学園にいてぇならそいつ連れてうせろ。」



「っ・・・、ち、愛斗、あっちで食おうぜ」



和葉ちゃんってね普段、怒りを露にしないし本気であんまり怒らないからみんな知らないんだけど、怒ったらものっすごい怖いんだよねえ。しかも、ただ怖いだけならまだしも、パソコンが得意なだけにハッキングして色んな情報を握ってらっしゃるからそれはそれは恐ろしいんだよお




とまあ、おれはそんな二人を座って見物してるだけなんだけどねえ。



一匹狼くんは和葉ちゃんに勝てないとわかったのか、喚くマリモくんを連れて俺達から離れた席に座った。



 


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