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「な、なんやこれ・・・」
「ね、目覚めるでしょ〜!!」
二人の後に続いて仮眠室を出ると、呆然と突っ立っている西山くんの隣で騒いでいる蓮見くんがいた。
「・・・りっちゃん、何かしたんか?」
「え、ううん。俺、邪魔しちゃいけないと思ってさっきまで外にいたから」
「え?そうなん?せやったらどうやって入ってきたん?」
「あ、う・・・と、神楽先輩とちょうど会ったから」
「そっか〜、南川くん風紀委員長と仲良かったんだっけぇ?」
おれの嘘に西山くんも蓮見くんも騙されてくれたみたいで、どうにか納得してくれた。
ヴヴヴヴ・・・ヴヴヴヴ・・・
すると、ポケットに入っていた俺の携帯が震えた。
・・・うげ、和葉ちゃんからだあ、
「・・・なあに?和葉ちゃん」
おれは少し怯えながらも和葉ちゃんからの電話に出た。
『馬鹿律!どこにいんだ!?』
「せ、生徒会室・・・」
『はあ!?・・・今すぐ風紀室、わかったな!?』
「は、はあい・・・」
和葉ちゃんすっごい怒ってるんだけどお・・・あ、糖分足りてないんじゃないかなあ。よし、いちご牛乳買っていってあげよお
「じゃあ、俺行くねえ。和葉ちゃんに呼ばれちゃったし」
「うん。おーきにな、りっちゃん」
「夕飯一緒に食べようね〜」
おれは二人に見送られて生徒会室を後にし、一度コンビニに寄り自分の分と和葉ちゃんの分、神楽先輩の分を買って風紀室に向かった。
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