「うーん・・・」


とにかく、寝ている邪魔をしないようにと生徒会室を出た俺は中庭に来ていた。


「どうしたの?律」


ベンチに座り考え込んでいると、目の前に相変わらず綺麗な顔をしたトワがいた。



「考え事?珍しいね。眉間にシワがよってるよ?」


トワは綺麗な微笑みでそう言うと、おれの眉間のシワを伸ばすように撫でて、「話してごらん?僕が解決してあげる」と言い俺の隣に座った。


なぜかトワなら本当にどうにかしてくれそうな気がして、俺はトワに生徒会のことを話した。



「そっか。・・・律は会計と書記を助けたいの?」


「うん。でも、俺なんかがあんな書類の作ったりできないし、」


「・・・じゃあ、僕が手伝ってあげる。ほら、行くよ。」


「へ?え、トワ・・・?」


トワは俺の手を引いて歩き出すと、生徒会や風紀委員長、理事長などの人しか持ってないカギで生徒会室までやって来た。



「あ、僕の知り合い呼んだけど、悪い奴じゃないからね?」


トワは思い出したかのようにそう言うと、生徒会室の中に入った。



「うわ、これは酷いな・・・。一時間でどこまでできるかな」


トワは部屋の惨状を見てそう言うと、一番書類が溜まっている会長の椅子に座った。




 


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