12
「ー・・・い、・・・おい」
「、ん・・・だれ・・・?」
誰かに起こされて目を開けると、真っ黒な髪に漆黒の目をした男の人がいた。
「・・・こんなとこで寝てたら危ないよ」
「あなたはだぁれ?」
「僕?僕は常盤 永久(Tokiwa Towa)。君は二年の南川くんだよね?」
「なんで俺のこと知ってるの?」
俺がそう聞くと、常盤くんは妖艶に微笑み俺の隣に座った。
「君は有名だからね。それはそうと、こんなところで寝てたら悪い輩に襲われちゃうよ?」
「・・・ここは、常盤くんの場所?」
「うーん、そんな感じかな。でも、君なら来てもいいよ、律。」
「ほんと?」
「うん。そのかわり、僕のことは永久って呼んでね」
そう言って微笑んだトワはとても綺麗だった。
「それより、律、時間はいいの?もうそろそろ風紀委員くん帰ってくるんじゃない?」
「あ、もうこんな時間だ。ありがとねトワ」
「律が呼んでくれたらいつでも行ってあげるからね」
俺はトワに別れを告げて、走って寮に帰った。
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