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なんと、マリモくんは俺の隣の席にやって来ました。
え、これ、いちご牛乳汚染されないかな。風でマリモ菌が舞っていちご牛乳に付着しちゃったら・・・
「うわーん、和葉ちゃぁんっ、」
「なに?どうした?」
「マリモ菌って空気感染しない?大丈夫?俺のいちご牛乳が汚染されたらやだよう」
「・・・大丈夫だ。マリモ菌は触れない限り感染しない」
「ほんと?よかったあ、」
ふう、一安心。さて、授業も始まったことだし、お昼寝の時間としますか、
「なあ、」
寝る体制に入ろうとすると、隣にいたマリモくんがしゃべった。
「ん?おれ?」
「うん。おまえ、名前なんていうんだ?」
「南川律だよお。」
「り、つ・・・そうか、律よろしくな!」
マリモくんはモジャモジャの下でたぶん笑っているのであろう。そして、俺に手を差し出してきた。
え、なにこれ。もしかして、おまえもマリモになれってこと?やだよ、俺まだ普通の人生過ごしたいもん。
「うん、よろしくねぇ。」
俺はマリモくんの手を華麗にスルーして、ニッコリ微笑んだ。
すると、マリモくんが少し赤く染まった。
わわ、マリモって赤くなるんだ。はじめて見た。あと何色になるんだろ?ピンクにもなるのかな?
「なななな、なんだよっ!!?」
ジーッとマリモくんを見つめていると、マリモくんはさらに真っ赤に染まり俺から目をそらした。
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