scene2 狼×伊織





「伊織」


冬休みのある日、夏休みほど長くない休みということもあり寮に残っていた俺は、同じく寮に残っていた狼の部屋でごろごろしていた。

ちなみに同室者の蓮は恋人のところらしい。


テレビを見ているといきなり狼に名前を呼ばれて、そこまでテレビを真剣に見ていなかったこともあり視線を狼に移した。


「なぁに?」

「ケーキ食うぞ」

「なになに?どうしたのぉ、急に」


狼はそう言うとフォーク2つと箱を持ってきて、箱を机の上に置くとそれを開封し始めた。


「...っ、!」

「merry X'mas、伊織」

「っ、今日、クリスマスだったんだぁ...」


狼が開けた箱の中から出てきたのは普通のホールケーキより二回りくらい小さいがちゃんと丸いケーキだった。

俺はそれを見た瞬間、今日がクリスマスだということに気がついた。



 


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