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それからみんなでケーキを食べたりごちそうを食べたりと好き勝手騒ぎ、日付を跨ぐ頃にはみんなが疲れはてて帰っていった。
「...ンッ、...やァッ、みか、ど...待って、!」
「...どうした?」
みんなが帰ったあと俺はサンタ姿のまま帝に押し倒されていた。
俺が帝に流される前にと慌てて抵抗すると、帝はいつも抵抗しない俺が抵抗するのが珍しいのか不思議そうな顔でそう聞いてきた。
「...はい、クリスマスプレゼント」
俺は帝の腕の中から這い出ると、クローゼットの中に隠していたものを取り出して帝に渡した。
「これ、俺にか?」
「当たり前でしょ?何で帝以外にあげなきゃなんないのー?」
「...開けていいか?」
「うん。てか、早く開けてよね」
俺が拗ねたようにそう言うと帝はとても丁寧にそれの中に入っているものを取り出した。
「...ピアス?片方だけ?」
そこには王冠をモチーフにしたピアスが片方だけ入っていて、帝は片方だけしか入っていないことに首を傾げていた。
「ふふ、実はそれペアなんだよ。俺、片方着けてるんだ」
俺がそう言って帝の手のなかにあるものと対になるピアスがついてる方の耳を見せると、帝はそこに唇を寄せた。
「ふ、ンっ......ぁ、んッ、!」
「嬉しい。ありがとうな、めぐみ」
「んっ、...喜んでもらえたならよかったよ」
帝の嬉しそうな顔に俺も嬉しくなり微笑むと帝は俺の顔中にキスを落としてきた。
「...ん、...明日はデートしようね?」
「ああ」
***
行為の後、疲れはてて眠った俺の首にネックレスがついているのに気づいたのは次の日のことだった。
「merry X'mas。愛してるよ、めぐみ」
End.
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