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「藤くん」
「あ、秋吉先輩」
体育館を出た俺に声をかけてくれたのは来栖 秋吉先輩。
艶やかな黒髪でとても綺麗な先輩なんだが、なぜか俺の親衛隊隊長なるものをしているらしい。...勿体無い
「新しいクラスはどう?」
「御井もいるんで大丈夫ですよ」
「ふふ、それならよかった。何かあれば僕たちに相談してね」
「はい。ありがとうございます」
先輩は最初俺に敬語で話してたんだけど、俺がそれをやめてもらって今みたいな感じになっている。
「先輩、春吉先輩は?」
俺は先輩の隣にいつもいるはずの人がいないのに不思議に感じて首を傾げた。
「ハルなら時任様のところだよ。挨拶に行ったみたい」
「そうですか...。春吉先輩にまたお茶でもしましょうって伝えててくださいね」
「了解。ハルも喜ぶよ」
秋吉先輩は双子でその片割れさんは桜治さんの親衛隊隊長をしているのだ。
俺は秋吉先輩に別れを告げて、御井と教室に戻った。
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