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それから、俺は桜治さんたちにこの学校のことを教えてもらった。
みんなが生徒会に入っていることや、親衛隊というファンクラブがあること...親衛隊による制裁やレイプ、強姦などが厳しく取り締まっているがなくならないこと。


「...て、それ俺危ないんじゃないの?食堂で堂々と桜治さんたちに会ってるし」

「その点は大丈夫だよぉ。藤、顔は整ってる方だしぃ、Fの大事なお姫さまに手出そうとする馬鹿はぁ、この学校にはいないからねぇ」

「ということだ。それに、御井がいるなら大丈夫だよ」

「...なんで?」


桜治さんのその言葉が俺には理解できず首を傾げた。御井もイケメンだし近寄ったら危なくないか?


「御井、言ってないのか?」

「その方がぁ、おもしろいと思ってぇ」


御井の言葉に桜治さんは呆れたようにため息をついていた。もちろん、他の面々も。


「藤、御井はねぇ、Fの幹部補佐なんだよぉ」


御井のその言葉に俺は目を丸めた。
俺はflowerにずっといたが、flowerには幹部である桜治さんたちしか来ないために御井のことは知らなかったのだ。


「あはっ、驚いてるぅ。御井も最初はぁ、藤のこと噂でしか聞いてなかったから驚いたよぉ...だからあんな質問しちゃったんだけどぉ」


御井の言っているあんな質問とは、俺のことを空と間違えたことだろう。




 


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