15
御井とご飯を食べているとポケットに入れていた携帯が震え、画面を確認すると今度は椿さんからだった。
椿さんからの電話なんて珍しいな、と思いながらも何か急用だろうかと俺は御井に断って電話に出た。
『もしもし藤くん?』
「どうしたの?」
『いや、どこにいるのかなって思ってね』
「ああ...桜治さん何か言ってた?」
どうやら椿さんは先程の電話で俺を不審に思った桜治さんの代わりに電話をしてきたのだろう。
『何も言ってないよ』
「そっか...あの、桜治さんには言わないで欲しいんだけど...」
俺はそう前置きを置き、椿さんに俺がこの学校にいることと、それを桜治さんには俺の口から伝えてはいけないと言われたことを説明した。
『...そうなんだ、わかったよ』
椿さんは俺の説明を聞き終るとくすりと笑ってそう言い、電話を切った。
嫌な予感がするのは俺だけだろうか...
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