14
ある程度片付けが終わった頃に御井から食堂に行こうと誘われ、俺は頷いて立ち上がった。
「あ、待ってて」
部屋を出る手前で携帯を忘れたことに気づき、自室に戻ると着信が鳴っていて画面を見ると桜治さんから。
俺は慌てて電話に出た。
「ふーじぃ。早く行こうよぉ」
桜治さんと話していると、戻ってこない俺が気になったのか御井が玄関のところから俺にそう言った。
俺は御井の声が桜治さんに聞こえたんじゃないかと慌てて電話を切った。
「誰と電話してたのぉ?」
「知り合いのお兄さんだよ」
「ふぅん。みいがお腹空いてるのに電話なんてぇ」
「ごめんってば」
少し機嫌の悪くなった御井を宥めるように御井の隣を歩き食堂に向かった。
寮の食堂はお昼に日向くんと行った学校の食堂と然程変わりないようだ。
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