「あ、桜治帰ってきたー！」


桜治さんに連れられて来たのは小さなお店で、俺は桜治さんの後ろに隠れるようにその中に入った。


「めぐみさん、この子見てやってください」


桜治さんは入った瞬間に声かけてきた人を無視すると、カウンターの中にいた綺麗な人にそう言い、俺をその人の前に出した。


「...へっ...桜治さんっ.....」

「大丈夫だよ」


不安になり桜治さんを見ると、桜治さんは優しく微笑んで俺の背中を軽く押した。


「...とりあえず、奥行こっか？鷹野、こっち任せたよ。あと、桜治。あとでちゃんと聞くからね」

「了解っす」


めぐみさんと呼ばれた人は桜治さんともう一人カウンターにいた男の人にそう言うと俺をつれて店の奥に入った。



　

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