∵小さなキス


龍が如く0のはなし














「あ、桐生くん!こんにちは〜」
「ああ」

久しぶりにあった桐生くんは、真っ白いスーツに身を包んでいたが、胸元にバッジはなかった
それでもどうしても桐生くんが、堅気に見えないのは、不思議な彼の性質だと私は思う

「え、その子どうしたの」
「ああ、大吾だ」

いや、名前じゃなくてね。
どうやら堂島組の組長さんの息子らしい
大吾くんの我儘で、一緒に遊んであげているらしかった

「初めまして大吾くん!私はハルだよ、仲良くしてね〜!」
「子ども扱いしてんじゃねえよブス!」

むにゅ、大吾くんが叩いたそこは、対して発達もしていない私の胸だった
しばらく放心状態になり、自分がやっと何をされたか理解した

「マセたガキだな、桐生くん」
「・・・・お、おい大吾、謝れ。こいつ怒ると怖いから・・・」
「お、おう・・・」

「ごめんなさい・・・」

大吾くんが眉を下げて謝ると、私は笑顔で大吾くんを抱きしめた

「もー、大吾くんも頑張れば素直でいい子になれるもんね!可愛いなあ〜」
「うっ・・・」

それから大吾くんは、私の膝の上でグレープフルーツジュースを待っていた
私はポッキーを食べ、それを大吾くんに食べさせたりしていた
大吾くんは素直に私に甘えてきて、可愛らしいったらありゃしない

「ハルのカシオレ、俺も飲みたい」
「だめだぞー!お酒だからね!」
「ちっ」

舌打ちをしてから、グレープフルーツジュースを飲んだ

「なあハル」
「なに?大吾くん」
「ま・・・また一緒に飲もうなっ」

大吾くんは私のほうに振り返り、頬にちゅっと口づけた
ああもう、なんて可愛い子なんだろう

「もちろんだよ!」

私はそういって、大吾くんの頬にキスをした






***
桐生さんが空気


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