今日もあの子はうちにくる

『こんにちはー!冴島さんいますー?』
「あ、名前さん!冴島さんなら今はいませんよ」
『そっかあ・・・』

がっくり、と肩を下げる彼女、名字名前とは
劇場前のロッカーの前で出会った



俺がある日、いつもどおり地下のアジトと地上を行き来していると

『あの・・・』
「はい?」

彼女は傘をさしていた
真っ白で綺麗だった

『いつもここ出入りしてますよね?』
「まあ・・・はい」
『なにかあるんですか?』

そう目を輝かせながら問いかけてくる彼女に一目惚れした
彼女の推しに負けた俺はアジトへ案内した
それがきっかけで彼女と俺は仲良くなった
次に彼女が来たときは冴島さんもいて
冴島さんとも彼女は仲良くなった
彼女は冴島さんに惚れた



そしてもう一人、彼女に一目惚れしたやつがいた

「よっ!俺もいい?」
「・・・秋山さん、花さんに怒られないんすか?」

彼、秋山駿も彼女の可愛らしく、ほかとはどこかちがう雰囲気の彼女に惚れたのだ
こんなお金もちでイケイケドンドンな人には負けなくない!
でも冴島さんには勝てない気がしていた

「大丈夫大丈夫!バレないバレない!」
『そんなこといってこの間怒られてしょぼくれてましたよね?』
「ちょ、それ言わないでよ〜」

あーもう、秋山さんのせいで俺の名前さんとのスイートタイムが消え去ったじゃないすか!
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