結局、決闘クラブでは戦えなかった
私は談話室に帰ってきた時に、ハリーに聞いた
『ハリー、いくら冗談でもジャスティンを襲えなんてだめよ?』
「ごめん」
するとハーマイオニーとロンは驚いた顔をしている
「○、君もパーセルマウスなの!?」
『「パーセルマウス?」』
「蛇と話せるってことよ」
「ハリーがそうだった事に驚いたのに、君もかい?」
『へ?でも、話せる人なんてたくさんいるでしょ?』
ハリーは私の言葉に頷いた
「話せる人なんて、魔法界でも珍しいのよ」
「きっと皆スリザリンの曾曾曾孫だと思うぜ」
「僕違うよ!」
『私も違う!』
ハリーと私は力強く否定した
ハーマイオニーは迷ったように言う
「千年も前の人だから、ありえない事はないわ…」
▽
そうしている間にも、冬がやってきた
その間、以外と犠牲者が少ないこと気付いた
犠牲になってしまった皆には悪いけれど…
「ポリジュース薬が完成したわ!」
『うひゃあ!長かったね〜!』
「本当、大変だったわ!」
ハーマイオニーが私の横に座る
そしてロンとハリーの方を向いて言った
「あと、本物のクラップとゴイルが出てこないように、眠り薬も作ったわ」
『さすがハーマイオニー!』
「ありがとう」
「ところで○とハーマイオニーは誰になるんだ?」
ロンが聞いてきた
「私はもう用意してあるわ。ローブについてたの」
「○は?」
『…パンジーかな。パンジー・パーキンソン。いつもドラコの横にいるし、聞きやすそうかな〜って思って』
「「「………」」」
すると三人は黙ってしまった
ハーマイオニーは口を開いて「頑張って」と控えめに言った
▽
「ウィンガーディアム・レビオーサ!」
ハリーの呪文で宙に浮いたおいしそうなカップケーキ
それはクラップとゴイル用の眠り薬だった
私のはいつにしようかな…と思っていたら、二人がやってきた
「あ!おい、見ろ!あれ…」
ゴイルがカップケーキを指した
「すげえ!」
クラップとゴイルはすぐに口に入れて、気を失ってしまった
「どこまでバカなんだ…」
ロンが呟いた矢先に、ゴイルの食べたカップケーキがどこかに飛んでいった
「あ」と呟いた。カップケーキは後からきたパンジーの手元にあった。
パンジーは何故かそれを口に含み、同じく倒れてしまった
パンジーとも友達だけど…ここまでバカとは分からなかったわ…
「て、手間が省けたね…」
▽
「じゃあ、髪の毛を入れて」
ハーマイオニーに渡された不気味な飲み物(?)にパンジーの髪の毛を入れた
制服はすでにスリザリンだった
「いい?時間はきっかり1時間。それまでにバレないように戻ってくる事」
「「『わかった』」」
「…っ、乾杯」
カチャ、と控えめにコップを鳴らして、一気に飲んだ
「うえ…」
ロンの言葉を皆言いたかったが、あまりにもマズくて言う気も失せた
「僕吐きそう…!」
ロンが言うと、ハーマイオニーも「私も!」と言って二人ともトイレに駆け込んだ
私も二杯目を飲むと、耐え切れずにトイレに駆け込んだ
うえっ…と吐きそうになるのを押さえ、効果が現れるのを待った
するとずんっと身長が一気に小さくなった
パンジーは私よりも小さいのを思い出す
そして髪も短くなり、どんどん変わっていった
トイレを出ると、ロン…もクラップになっていて、ハリーもゴイルになっていた
『ハリー…ロン…?』
鏡を見ると、完璧にパンジーになっていた
『でも声はこのままね…』
「真似するしかないよ」
私はパンジーのツンケンとした口調を真似した