三人でキョロキョロしながら歩いていると、なんだか頭に響くような声がした
《血だ…血が欲しい…》
不気味な声で囁く
「??○?どうしたの?」
『ねえ、この声何の声?』
「声?」
二人は疑問そうな顔をしている
二人には聞こえていないのだろうか?
未だに不気味な声は止まらない
壁に耳を澄ましても何も感じない
だがその声の正体は動いている
「えっ!?○!?」
私は小走りで走りだしたのをロンとハーマイオニーが追いかけてくる
すると正面にハリーがいる事に気付いた。びっくりしてわっ!と叫ぶ
「○?」
『ハリー、どこいってたの?』
「それよりこの声…」
『ハリーには聞こえるの…?』
「ハリー!○!」
後から二人がやってくる
「どうしたんだ二人とも!」
「声がするんだ!」
「声?」
《殺す…殺してやる…!》
『!?…殺す!?』
「急ごう!殺しにいったんだ!!」
私はハリーの言葉に頷くと共に走り出した
「ちょ、ちょっと待てよ二人とも!!」
この声の言葉が本当なら、この声の正体が誰かを殺しにいったんだ
だとしたら危ない!!
水浸しの廊下につくと、バシャバシャと音を立てながら走る
『…ねえハリー、これ見て…』
私が見たのは、逃げるように蜘蛛が行列を作って外に出ている光景だ
そこから視線をずらすと、真っ赤な字が見えた
「何これ…」
追いついたハーマイオニーが絶句する
壁を見ると、真っ赤な字で文字が書いてあった
"秘密の部屋は開かれた。継承者の敵よ、気をつけよ"
「血で書かれてるわ…」
ハリーが視線をずらすと、目を見開いて、私のローブをひっぱった
『何…?』
「これ…」
ハリーが指差していたのは、逆さにされた猫だった
それもただの猫じゃない
「フィルチの猫だ……ミセス・ノリスだ……!!」
そこへ駆けつけるフィルチ
これはまずいことになった