△16:Mar.31st 憑依エクボで「御愁傷様、」
「よォ、元気そうだな」霊に元気もクソもあるか。目の前の男は可哀想に取り憑かれ、そして私の差し出す手は私のものではなかった。私の身体は焼かれてしまったのでこの身体を借りる事しか方法はないと目の前の憎ったらしいやつが言った。そして私はまんまとヤツと惹き合わせられたのだ。恋とはむごい。


△16:Mar.31st 張維新で『つくづく敵わない』
直接会って話すことは久しぶりなのに、この男は私が来るとソファの上でふんぞり返り寝息を立てていた。余りにも酷い仕打ちだ。私はそんな張の頬に口付けをした。ふん、ざまあみろ。今までのお返しだ。そう呟くと腕を強い力で引かれ、またやられた!と小さく溜息をついた。「全く、気を抜けばこれだ。」


△15:Nov.9th 御剣怜侍で『それは寒い夜だった。』
悲しい事に私は恋愛の仕方が下手である。好きな人にも振り向いてもらえないしそれで諦めてしまうし。しかし彼は恋愛が上手なのだろう。情けない嗚咽が降りかかる冷たい指に、御剣怜侍の熱は穏やかに侵食した。「ム…」「どうしたの?」「いや、その。…泣かないのだな。」御剣怜侍は私の手を握った。


△15:Nov.8th へし切長谷部で『諦めきれない』
へし切長谷部は何故ここにいるのだろう。私はつい先ほど、拒んだ気がする。私が拒めばへし切長谷部は必ず「失礼しました。申し訳ありません。」というではないか。しかし何故だ。こうも全身が動かないだなんて。そしてへし切長谷部は満足そうに笑った。私は何を間違えたのかな。「愛しています、主。」


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