部屋に入れるなり渡されたそれはまだ温かさが残る団子。見れば己の懇意にしている甘味屋のもので、彼の気遣いに込み上げてくる思いは仕事の疲れを容易に吹き飛ばす。感謝の言葉と共にその身を引き寄せれば、視界の端に赤い耳が見えた。団子よりも暖かく甘い恋人と、この気持ち。





20120514
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