「どうして鬼灯は僕に靡かないの」
機嫌を損ねた声で言いながら、私の手を自らの胸に導く。
「貴女は貴女の肉だけを愛してほしいと?」
そう問い返せば、白澤は悔しげに口を尖らせた。年長者とは思えない幼さに私の口許は意図せず緩み、それに気付いた彼女は勝ち誇ったように笑った。





20120406
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