シンデレラ

13


 バルコニーの手すりを兼ねた柵は石造りで、腰程度の高さなので下から見上げるひとびとには、ふたりの上半身しか見えないはずです。
 それを知ってか、王子さまはシンデレラを連れて進み出ると、おもむろにドレスを掴んでめくり、あらわになったシンデレラのおちんちんを握りました。

「ひぁんっ」
「皆のもの!」

 びくりと震えてシンデレラが真っ赤になった途端、王子さまは大きな声でひとびとに呼びかけました。
 しん、と広場が静まります。


 クチュ…クチュ…っ


 シンデレラの耳には、王子さまが濡れそぼったおちんちんをいじる音しか聞こえません。

「先の達しの通り、私は昨夜の夜会で出逢ったこの、シンデレラと結婚する!」

 ざわっ、と一瞬広場がざわめいて、石の床にシンデレラのいやらしいお水がぽたぽた垂れます。

「ふぁ…ぁ、あ、あんた…なに勝手に…」
「誓いの口付けを、ここで!」

 ぐいと片手でシンデレラの肩を寄せた王子さまは、にっこりと笑って囁きました。
 広場は水を打ったように静かで、シンデレラはおちんちんに与えられる刺激に限界でした。

「君からキスするんだ」
「ッ! はっ…だれ、が…ッは、ふ…っ」
「ふふ。まあ私はどちらでも構わないけどね」

 焦らすようにゆっくりと王子さまは唇を近付けます。
 ぼろぼろと流れ落ちる涙を、シンデレラは止められません。

 このままではいくら直接見えていないとは言えど、こんなに大勢の前で蜜を溢れさせてしまいます。そして、大きな恥ずかしい声が、この静かな中に響き渡るでしょう。

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