Are you NOAH?

03



 ぐじゅっ、ぶちゅッ

 這い回る液体の感触に、季はきつく目を瞑る。液体は季の様子になど頓着した風もなく、身体中を覆い、下着の中にまで潜ろうとする。

 左手を固めていた液体が液状に戻り、一瞬手に自由が戻ったが、抵抗するより前に地面から伸びた液体に両手をそれぞれ捕らえられ、後ろについた状態でまた固定されてしまう。

 液体の中に股を開いて膝を立てて座り、後ろについた腕に体重を預けている状態。しかも全身は濡れそぼり、Tシャツは中途半端にめくれあがって、衣服の中では蠢く液体。
 グラビアアイドルだってこんな格好にはされないだろう。

「ゃめ…ッうぅ、気持ち悪ィ…っ」
 ぐちゅッ、ぐちゅっ

 下着の中に、遂に液体が流れ込む。冷たくてぬるぬるするモノに性器が包まれ、「――!」季の躯がゆみなりに反る。液体は性器から会陰を伝って双丘の谷間まで行くと、べちょべちょと蕾を濡らし、周囲を刺激し始める。

「ひぁ…ッ!」

 ウォシュレットとは違う感触に季の躯がガクンと跳ねた。
 その反応を窺っていたかのように、性器や蕾を覆う液体が、ぷるぷると微弱な振動を始めた。ぞく、ぞく、と何かが季の躯中を駆け巡る。

「あぅ…ッは、はぁっ…ん、はぁッ…ぅ、ん」
――なんでだよ?!

 こんな得体の知れないモノに躯を弄ばれて、息を荒げてしまっている自分に季は驚愕する。しかし思いはしても躯の甘い痺れは止まらず、はしたない声も抑えられない。

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