魅惑の魔法

04



「ひぅ…ぁ、ぁ…」
「気に入ったかい?」

 下着に赤みが透けるほどの花芯が、ベルンハルトが肌を撫でる度にはしたなくビクンビクンと揺れて、陰嚢は布からはみ出している。
 しかし彼はそこに一切手を触れることはなく、カミルをベッドの上に四つん這いにさせると、下着の布地を双丘の谷間からずらしてカミルの頭を跨ぐ恰好で背に覆いかぶさり、乳首のゴムを指で弾きつつ、双丘に鼻先をうずめた。
 吸われた乳首がいろいろな方向に引っ張られる。

「ひぁっ、ぁ、ゃ…ッ」

 上体を崩すカミルに構わず、ベルンハルトはたっぷり唾液で濡れた舌で暴いた秘孔を丁寧に舐め尽くす。襞のひとつひとつに唾液を塗り込んで行くように。

 2度目ではある。
 だが、慣れるはずもない。

 這い上がる不快感に涙が浮く。
 …なのに、それと同時にぞわぞわと腰から全身へ走る痺れが甘く感じる気がして、カミルはただ混乱した。

 嫌だと思う気持ちに偽りはない。
 そう思うのに、抗うこともできない。ここから逃れたところで、また命を狙われるだけだ。

 以前のように密やかに暮らせたならいい。けれど、ベルンハルトの言葉のとおり、突然他者を惑わせる体質になったのだとしたら?

「ぁ…ゃぁ…」
「ああカミル…本当に君は隅々まで美しい…」

 ベルンハルトの感嘆にも夢中で首を振る。そうだ。こんな台詞を言わせているところから既に、彼は魔法とやらに掛かっているのかもしれない。きっとそうだ。

 だってこの目を、この顔を、美しいなんて。
 だって、男なのにこんな、乳首とあんな、ところで。

「カミル、もっと声を聞かせておくれ。君は気持ちいいときしか声を出さないから」
「ひ、ぅあ…っ」

 ぬちゅ…、ぬ、ぷぷ…っ

 ヌメリを纏って、秘孔を割ったものが指だと知っている。ぬりゅぬりゅと狭い肉を掻き分けて、奥へと進んでくる他人の体温。

「ぁ…ぁう…」
「あぁ…まだ2度目だと言うのに、ナカはしっかり熟れているね。指に吸い付いてくる…分かるかいカミル。入口がキュンキュンヒクヒクして、私の指をしゃぶっているだろう?」

 ぬ゙るる…っぬぶぶッ、ぬ゙るる…っぢゅぷッ!

「ぁっ…ぁっ…ッ!」

 ゆぅっくりと始まったピストンが徐々に速度を上げて、頭の中が真っ白になる。

 ズッ…ぢゅぷっ、ズッ…ぢゅぷっ、ズッ…ぢゅぷっ!
「ぁっぁっぁっぁっぁっぁっ」

 指を抜き挿しする度に、乳首のゴムが揺れて乳首を更に引き伸ばす。
 ついでのようにゆさゆさと股間の屹立も揺れて布が先端に擦れて、ぴりぴりと痺れが走る。

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