不協和音2

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 キスだけなのにとろとろになる、俺。ナカに挿入されたままのちんこの形が、じくじくと俺の躯に馴染んでいくような気がする。


「兄さん、次は恋人みたいにチュウしながらセックスしよ…。チュウしたら兄さんのナカ締まってすごくイイ…こんなの、佐藤さんは知らないだろうね」

「っ、く、…」


 卓也がまた腰を揺すり始める。


「ッあ、ぁんっ…ッは、ぁッ」

「聞こえる? 俺の精液が兄さんのナカでぐちゅぐちゅ混ぜられてるの」

「ゃん…っ、は、ぁ、あ…ッ、ひ。あ…っ、ンっ!」


 ちゅ、ちゅっと何度も卓也が俺の唇を食み、舌を挿し込み、舐め回す。


「ん、ふ…っ。んむッ…」


 太いのが、俺のナカを何度も往復する。


 熱い、疼く…っ、擦れるッ…。



 きもちぃ…っ!



「んぅ…ッん。ふ…!」


 俺の躯はもう、完全に卓也に陥落させられている。だめなのに、嫌なのに、もう抵抗する事さえ出来ない。

 保健室のベッドが、ぎっ、ぎっ、と音を立てる。

 ぐちゅッぐちゅッぐちゅッ、と濡れた音。重なった唇の隙間から漏れる嬌声と吐息。

 こんな、音。


(聞か、ないで…!)


「っは、ふ…ッ、はッ、んぁ…っアっ…!」

「兄さん、聞かせて…? 弟とのア○ルセックス気持ちい?」

「んッ、ふ…っ、っは、ぁむ…っ」

 言いたく、ない。


 俺は夢中で卓也の唇を食べる。これしか卓也を怒らせずに黙る方法が、なかった。

 ぬめる、あったかい舌が絡み合う。

 俺の思惑など卓也には重々に分かっているのだろう。口角を上げながら何度も俺の奥を穿ち、腰を打ち付け、俺とのキスを貪る。


 いい案だと思ったのに、激しいピストンにどんどん俺のナカで暴れる感覚が競り上がり、圧し迫り、…弾け、た。


「んはッ! っアっ…! ぁー…っ!」


 俺の腰は浮いて痺れ、俺のちんこは白濁を噴き上げ、「ッく…、」卓也はまた俺のナカにたっぷりと注ぎ込んだ。

 腹の上に、躯の奥に、粘る液体の存在を確かに感じる。


「ん、ぁ…っ、ッは、ぁ…っ、ぁん…ッ」

「…あは。兄さん、弟とのア○ルセックスとチュウだけでイっちゃったね…。イく瞬間の兄さんのナカ、すごく気持ちヨくて、俺もまたたくさんナカ出ししちゃったよ…一緒にイけたね」

「ッん、ゥ…っは、ぁ…あ」


 ぬ゙るぬ゙ると卓也のちんこがやっと抜かれる。

 とろ…と体内を動く粘液の感触が俺を襲って、「ゥ、んぅ…」俺は眉を顰めて呻いた。

 卓也は俺の頭を撫で、自分の制服に飛んだ俺の白濁を指先に掬い、軽いキスをする。


「こうして好きに出来るなら、兄さんに彼女が居てくれるのも悪くないね」


 そして、閉じたカーテンの向こうに話し掛けるみたいに卓也は独りごちた。


end.

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